【ネタバレ有】進撃の巨人の感想

※このブログは進撃の巨人の単行本33巻までのネタバレを含むので、まだ読んでない方は引き返してください!

初めて漫画「進撃の巨人」の存在を知ったのは確か私が中学生の頃だったと思う。漫画の中で超大型巨人が登場した時は、本当にビックリした。今まで読んだどの漫画よりも残酷で衝撃的で、面白いと思った。それ以来、私はずっと進撃の巨人を読み続けてきた。

そんな進撃の巨人も先日33巻が発売され、次の34巻は最終巻となるらしい。

おこがましいことこの上ないが、私は進撃の巨人を読んでいると、エレンたち104期生たちと一緒に戦い、涙を流し、怒り、悲しみ、成長してきたような錯覚に陥ってしまう。

 

私はなぜ進撃の巨人をこんなにも面白いと感じるのか。

1番の理由は、物語の中でキャラクターの信念や性格が大きく変わる瞬間がきちんと描かれているからだと思う。漫画やアニメだと、最初から最後までキャラクターの信念や性格がずっと同じなままなことが多い。責任感の強い少年はずっと「敵を倒す!」という強い意志によって戦い続け、心の綺麗な少女はずっとその優しさを失うことはない。そういう漫画やアニメを否定したい訳ではないけれど、私はキャラクターに人間らしい変化がある方が面白いな、と思う。

分かりやすい例をあげると、104期のジャンはずっと憲兵団に入って安全な内地での生活を求めていたが、マルコの死を経て調査兵団に入って戦う選択をした。その時のジャンの心の変化を描いてるシーンにはグッときた。作者の諫山先生は、本当に人の心の変化を描くのが上手だ。

 

33巻でも、私がグッときた心理描写はいくつもある。1番グッときたのは、アニが再び戦うことを選ぼうとするシーンだ。失ったものの数々を反芻し「もう、遅い…」と諦念の表情を浮かべていたアニが、ファルコとガビの真っ直ぐな思い、そしてキヨミ様の言葉によって、感情を揺さぶられる瞬間。

 

物語はあと少しで閉幕を迎える。

最後の最後まで、諫山先生がキャラクターの心理描写に手を抜くことはないだろう。

どんな結末になるのか見当もつかないが、最後まで彼らの戦いを見届けたい。